歯の相談室

Q8. フッ素の毒性が気になりますが、安全性は?

確かに、濃度の強いフッ素は人間の体には有害ですが、口腔内で使用するフッ素はかなり、安全性を考えて、希釈して使いますから,心配ないです。『フッ素洗口法』などでは、週一回法では、紙コップに10ccの0.2%NaFの水溶液を入れて配り、1分間ブクブクうがいをします。うがいをした後、すぐ吐き出しますから、残留フッ素は問題ありません。洗口後、液を吐き出しても10〜15%の量が残ります。方法により量は違いますが、0.2〜1.4mgで急性中毒量にははるか及ばず、1日平均(約0.1〜0.2mg)にすると、お茶1〜2杯分に含まれる量と同じです。
 厚生省歯科衛生課ではWHO(世界保健機構)でもフッ素の効果と安全性は認めており、使用濃度と量を間違えなければ大丈夫との見解です。
国際歯科連盟の調査では、世界の150か国でフッ素を利用しており、うち38か国で、水道水をフッ素化しています。
 
フッ素は必須栄養素でもあります。
フッ素は自然界に広く存在し、あらゆる食べ物と人体に含まれています。地中はもとより海水、河川水、植物、動物、人間の体などのすべてに微量ながら含まれており、私たちが飲んだり、食べたりする物の中にも、含まれています。
 上の図はフッ素の割合(ppm単位)を表したものです。私たちが毎日飲む水の中にもフッ素は含まれています。このフッ素のような物質を自然環境物質と呼んでいます。



(ppmとは100万分の1の割合を表す単位。たとえば、ある物質1Kg中に1mgのフッ素が含まれている場合、その物質のフッ素濃度は1ppmとなります。)

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