歯の相談室 | ||||
Q7. フッ素について教えてください | ||||
フッ素には、歯質の強化(耐酸性増強)と、むし歯原因菌の酸産生の抑制という2つのむし歯予防の作用があります。 ◎ 歯質の強化は、萌出まもない幼若エナメル質のハイドロキシアパタイトの結晶がフッ素に触れ、耐酸性のあるフルオロアパタイトの結晶に置き換わることによって行われます。また、フッ素は脱灰され生じた小さいむし歯の部分に再度リン酸カルシウムの結晶をつくり、これを修復します。これは、「再石灰化作用」といい、最近フッ素の重要な役割の1つとして注目されています。 ◎ 酸産生の抑制は、フッ素がむし歯の原因菌の歯垢中で酸産生酵素の働きを阻害することによって行われます。 一部の小学校や中学校でフッ化ナトリウム水溶液を使ってうがいする『フッ素洗口』を実施しているところがあります。かなり前から実践している学校では実施後、むし歯数が急減しております。
歯の表面はエナメル質で覆われているが、生えたばかりの歯は結晶が不完全な状態にあり、唾液中のカルシウムやリンが結晶の孔(あな)を埋めたり、不純物と入れ代わって次第に安定した結晶になっていくが、フッ素はその過程を促進する効果があります。 つまり、むし歯になりかけたエナメル質に作用し、溶け出したカルシウム、リンなどを戻すほか、唾液中のフッ素が増えるとフッ素自体が結晶に組み込まれ、結晶構造を強化させます。歯が生えかわるむし歯の要注意期間にフッ素を応用すれば、磨き方も未熟な幼児には最も効果的な方法だといえます。 |
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